- 作家名
- 大藤薫 | Ohto Kaoru
日本における「主観主義写真」の動向に関わった写真家の一人。1949年頃から写真を始める。1950年に広島写真サロンに入会し、「中国写真家集団」の正岡国男に師事した。ドイツのオットー・シュタイナートが提唱した「主観主義写真(Subjektive Fotografie)」に共鳴し、自分自身の主観を表現する写真を積極的に制作。その作品は1955年開催の展覧会「Subjektive Fotografie 2」に出品され、同名を冠した写真集に掲載された。1956年に設立された「日本主観主義写真連盟」に参画し、同年日本で開催された「国際主観主義写真」にも出品した。1958年、写真2点がニューヨーク近代美術館に収蔵される。1959年、広島市内に写真館「モダンフォト」を開業。1968年から二科会写真部に所属し、後に同会広島支部長に就任するなど写真文化の振興にも貢献した。