- 作家名
- 津田洋甫 | Tsuda Yoho
1948年に浪華写真俱楽部に入会し、戦後の同会を牽引した写真家。入会当時は戦前の関西写真界の特徴を受け継ぎ、写真的な効果によって風景を主観的に描き直す作風を示した。1950年代半ばから実社会を意識したリアリズムに傾倒し、北陸や東北地方をめぐる。1960年頃には再度物質世界へと関心を回帰させ、その絶え間ない生成と消滅の過程をテーマにした作品へと移行。さらに自然界へと視野を広げ、山野や樹木の生々流転や美しさを抒情的に表現したカラー写真を手がけた。1980年にはニューヨークで個展を開催。作品はメトロポリタン美術館やJ・ポール・ゲッティ美術館ほか日本各地の美術館に収蔵されている。