植田正治

作家名
植田正治 | Ueda Shoji
日本近代写真を代表する写真家の一人。砂丘を舞台にした群像表現で国際的に高い評価を受ける。鳥取県境港市を拠点に活動した植田は、芸術写真や新興写真の影響を受けながら1930年代末から砂丘を背景にした作品を手掛けた。《パパとママとコドモたち》(1949)などに見られる、平面的で単純な画面構成によって独特な詩情を表現した作風は「植田調」と呼ばれ、植田の代名詞となった。戦後の日本写真界を席巻したリアリズム写真運動と距離をおいた作風の写真集『童暦』(1971)やコンポラ写真の影響を受けたシリーズ「小さい伝記」(1974-1985)などを経て、1983年以降はファッション写真にも取り組んだ。